日本美術品の保存修復と装コウ技術
顧みますと、『古社寺保存法』の時代より日本美術品の保存修復に力を注いできた私ども装こう師の先達が中心となり、戦前・戦後の混乱期のなか修復事業を完遂し、昭和25年に『文化財保護法』が制定されて以来は、国の補助事業として全国の国宝・重要文化財の保存修理に専念してまいりました。昭和34年に私どもの団体は「国宝修理装こう師連盟」と銘をうち、装こう技術の向上と関連事業の効果的、合理的運営を目的として連盟を設立いたしました。(以下本文へ)