第15回「大学と科学」生物と金属−金属イオンの生体内で働く仕組み−
北川 禎三(キタガワ テイゾウ)
岡崎国立共同研究機構・統合バイオサイエンスセンター教授。1963年大阪大学工学部応用化学科卒業。65年同大学理学部化学科修士課程修了。1966年同大学理学部化学科博士課程中退。同大学蛋白質研究所助手。この間、71年7月〜73年9月文部省在外研究員、米国ミネソタ大学博士研究員。80年大阪大学医学部助教授。83年分子科学研究所教授。82年7〜9月学術振興会派遣研究員(フランス、サクレ原子力研究所)。85〜86年東京工大資源研究所客員教授。99年より基礎生物学研究所教授。2000年4月より現職。

井口 洋夫(イノクチ ヒロオ)
宇宙開発事業団宇宙環境利用研究システム・システム長。国際高等研究所副所長。分子科学研究所・東京大学名誉教授。理学博士。1948年東京大学理学部化学科卒業。50年東京大学理学部大学院修士課程修了。東京大学理学部助手、同助教授、同教授、分子科学研究所教授、同所長、岡崎国立共同研究機構長を経て、96年より現職。専門は有機固体科学、とくにその伝導性の研究

石村 巽(イシムラ ユズル)
慶應義塾大学名誉教授。テキサス大学教授。医学博士。1960年京都大学医学部卒業(大学院修士課程修了)。京都大学医学部助手、テキサス大学研究員、慶應大学教授などを経て、同大名誉教授。2001年より現職。専門は酸素(O2)の代謝とその調節機構、とくにシトクロムP450とヘムオキシゲナーゼの生理作用と反応機構、また近年は副腎皮質と肝臓の細胞生物学に興味をもつ。

吉川 信也(ヨシカワ シンヤ)
姫路工業大学理学部生命科学科教授。理学博士。1970年大阪大学大学院理学研究科生物化学専攻博士課程修了。甲南大学理学部講師、助教授、教授、姫路工業大学工学基礎研究所教授を経て、1990年より現職。専門は生物化学、とくに生体エネルギー論。

森島 績(モリシマ イサオ)
京都大学大学院工学研究科分子工学専攻教授。京大工博。1965年京都大学大学院工学研究科博士課程中退。65年京都大学工学部助手、同助教授を経て、89年より現職。専門は蛋白質、とくにヘム蛋白質の分子工学。

渡辺 芳人(ワタナベ ヨシヒト)
岡崎国立共同研究機構分子科学研究所教授。理学博士。1982年筑波大学大学院化学研究科博士課程修了。ミシガン大学ポスドク、プリオンストン大学上級研究員、慶應義塾大学医学部助手、通産商工業技術院化学技術研究所主任研究員、京都大学大学院工学研究科助教授を経て、94年より現職。専門は生物無機化学・生物有機化学、とくにヘム酵素の作用機構の解明を中心に研究を展開。

山内 脩(ヤマウチ オサム)
関西大学工学部教養化学教室教授。薬学博士。1967年京都大学大学院薬学研究科博士課程修了。大阪大学教養部助教授、同薬学部助教授、金沢大学薬学部教授、名古屋大学理学部教授、同大学院理学研究科教授、同理学研究科長、同物質科学国際研究センター長を経て、2000年より現職。名古屋大学名誉教授。専門は生物無機化学、とくに生体関連金属錯体の構造と反応性の研究。

成田 吉徳(ナリタ ヨシノリ)
九州大学有機化学基礎研究センター物質変換化学部門教授。センター長。理学博士。1972年京都大学工学部合成化学科卒業。74年京都大学大学院理学研究科修士課程修了。1976年京都大学理学部助手、83年日米科学協力事業派遣研究員(スタンフォード大学)、87年京都大学理学部助教授、93年分子科学研究所助教授を経て、94年より九州大学有機化学基礎研究センター教授。専門は生物無機化学、とくに化学合成モデルによる酵素、水分子の活性化反応。

桜井 弘(サクライ ヒロム)
京都薬科大学薬学部代謝分析学教室教授。薬学博士。1971年京都大学大学院薬学研究科博士課程修了。1971年藤沢薬品工業株式会社、72年京都薬科大学講師、75年徳島大学薬学部助教授を経て、90年より現職。専門は生物無機化学、無機薬理学、薬物代謝学、ESR分光学。

遠藤 勲(エンドウ イサオ)
宇都宮大学農学部生物生産科学科教授。工学博士。1970年東京大学工学系大学院博士課程化学工学専攻修了。理化学研究所化学工学研究室研究員、1985年同研究所同研究室主任研究員を経て、87年より埼玉大学大学院理工学研究科客員教授(兼任)、96年に同研究所生化学システム研究室に改名、主任研究員。2000年11月より現職。専門はバイオテクノロジー、とくにバイオプロセスエンジニアリング(現在はニトリルヒドラターゼの構造と機能との相関に関心をもつ)。

伊藤 光男(イトウ ミツオ)
分子科学研究所研究顧問。理学博士。1951年九州大学理学部化学科卒業。1951年九州大学理学部化学科助手、東京大学物性研究所助教授、東北大学理学部教授、岡崎国立共同研究機構分子科学研究所所長、同研究機構機構長を経て、2000年より現職。専門は分子分光学。

郷 通子(ゴウ ミチコ)
名古屋大学大学院理学研究科生命理学専攻教授。理学博士。1962年お茶の水女子大学理学部物理学科卒業。1967年名古屋大学大学院理学研究科博士課程物理学専攻修了。コーネル大学化学科博士研究員、九州大学理学部生物学科助手、名古屋大学理学部生物学科教授を経て、96年より現職。専門は生物物理学、とくに計算構造生物学(現在はタンパク質の部品構築とデザイン、ゲノム情報の構造生物学的解析と生物進化に関心をもつ)。

中村 晃(ナカムラ アキラ)
大阪大学名誉教授。理学博士。1957年大阪大学理学部化学科卒業、62年同大学院博士課程修了。大阪大学助手、同助教授を経て、同理学部教授、分子研教授、東邦大学客員教授。98年より現職)専門は錯体化学、とくに生物無機化学および有機金属化学。

長谷 俊治(ハセ トシハル)
大阪大学蛋白質研究所酵素反応学部門教授。理学博士。1974年大阪大学理学部生物学科卒業(大学院修士課程修了)。大阪大学理学部助手、名古屋大学農学部助教授を経て、92年より現職。専門は生物化学、とくに酵素・蛋白質の構造と機能(現在は、植物の光合成による物質合成の分子・細胞レベルでの機能に関心をもつ)。

木村 榮一(キムラ エイイチ)
広島大学医学部総合薬学科活性構造化学講座教授。Ph.D.。1961年東京大学薬学部、63年同大学院修士課程、67年米国ノースカロライナ大学大学院化学科博士課程(Ph.D.)修了。米国Syntex製薬会社ステロイド研究所研究員、米国シカゴ大学化学科研究員、広島大学医学部総合薬学科助教授を経て、78年広島大学医学部総合薬学科教授。88〜90年岡崎国立共同研究機構分子科学研究所教授。90年より現職。専門は活性構造化学、超分子化学、とくに金属酵素モデル、遺伝子制御分子、低分子活性化触媒、分子イオン選択的プローブなど、様々な機能性分子の設計・合成等。

西野 武士(ニシノ タケシ)
日本医科大学医学部生化学第一教室教授。医学博士。1970年横浜市立大学医学部医学科卒業。75年横浜市立大学大学院医学研究科修了。横浜市立大学医学部助手、講師、助教授を経て、1994年4月より現職。専門は生化学、とくに蛋白化学、酵素化学。

飯塚 哲太郎(イイヅカ テツタロウ)
法政大学工学部物質化学科教授。理学博士。1964年東京大学理学部物理学科卒業。大阪大学基礎工学部助手。慶應義塾大学医学部助教授、理化学研究所主任研究員を経て、99年4月より現職。専門は生物物理学、とくに構造生物学(現在はヘム蛋白質に興味をもつ)。

杉浦 幸雄(スギウラ ユキオ)
京都大学化学研究所教授。薬学博士。1964年京都大学薬学部薬学科卒業。京都大学薬学部助手、助教授を経て、1988年より現職。この間、98年から2年間、化学研究所所長。専門は生体機能化学、生物無機化学、とくに生物活性分子によるDNA認識と機能発現に関する研究。

石浜 明(イシハマ アキラ)
国立遺伝学研究所分子遺伝研究系系長・助教授。総合研究大学院大学生命科学研究科教授(併任)。理学博士。1963年名古屋大学大学院理学研究科修士課程修了。金沢大学医学部助手、同大学がん研究所助手、京都大学助手、助教授を経て、1984年より現職。専門は分子生物学、とくに遺伝情報転写制御の研究。

大島 泰郎(オオシマ タイロウ)
東京薬科大学生命科学部教授。理学博士。1963年東京大学大学院理学系生物化学専攻博士課程修了。東京大学理学部助手、米国NASA研究員、三菱化成生命科学研究所主任研究員・部長、東京工業大学理学部教授、東京工業大学生命理工学部長を経て、1995年より現職。専門は生命科学、とくに進化生化学。

杉本 直己(スギモト ナオキ)
甲南大学理工学部教授兼ハイテクリサーチセンター所長。理学博士。1985年京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了。米国ロチェスター大学博士研究員、甲南大学理学部講師、助教授を経て、94年より教授、2001年より現職。専門は生命分子科学、とくに核酸とペプチドを対象とした生命物理化学。

青野 重利(アオノ シゲトシ)
北陸先端科学技術大学院大学材料科学研究科助教授。工学博士。1987年東京工業大学大学院理工学研究科博士課程修了。日本学術振興会特別研究員、ジョージア大学博士研究員、東京工業大学助手を経て、1994年より現職。専門は生物無機化学、とくに遷移金属を含むセンサー蛋白質、転写調節因子に関する研究に興味をもっている