第19回「大学と科学」人類の歴史を護れ−戦中、戦後における文化遺産の保護と国際協力−
青木 繁夫(アオキシゲオ)
独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所国際文化財保存修復協力センター長
1972年國學院大學文学部史学科卒業。73年文化庁文化財保護部美術学芸課、74年東京国立文化財研究所修復技術部、同部第3修復技術室長、修復技術部長を経て、2004年より現職。専門は西アジア建築史。特に、古代メソポタミア。
最近は古代後半期・初期イスラームにいたる建築類型と様式、および「土の建築」遺産の保存活用に興味をもつ。
著書に、『メソポタミア建築序説− 門と扉の建築術−』(共編訳、国士舘大学、1987年)、『小学館世界美術全集東洋編16』(共著、小学館、2000年)、「近代イラクの文化遺産をめぐる国際協力と保護制度」(『ラーフィダーン』23、2002年)、「サーサーン朝の都市と建築」(『文化遺産』13、2002年)、『チョガ・ザンビール遺跡』(共編著、ユネスコ、2003年)、「建築史からみるオリエント」(『環』別冊8─「オリエント」とは何か─、藤原書店、2004年)など。

河野 俊行(コウノトシユキ)
九州大学大学院法学研究院教授
1981年京都大学法学部卒業。86年九州大学法学部助教授を経て、97年同大学法学部教授となり現在にいたる。
ユネスコ関連の活動として、無形遺産条約起草専門家会議、同政府間会合代表、文化財の意図的破壊に関する勧告起草専門家会議、第2次世界大戦中に移動せしめられた文化財の返還に関する原則起草専門家会議、文化多様性条約起草専門家会議、同政府間会合代表などがある。

小西 正捷(コニシマサトシ)
立教大学名誉教授、インド国立高等学術研究所員
1961年国際基督教大学教養学部人文科学科卒業、64年カルカッタ大学大学院修士課程修了、70年東京大学大学院博士課程中退。法政大学講師・助教授・教授、立教大学文学部教授を経て、2004年より現職。
専門は南アジア考古学・民族学。特に、民俗造形・芸能等の諸相とその考古学的・歴史学的背景。
著書に、『多様のインド世界』(三省堂、1981年)、『インド民衆の文化誌』(法政大学出版局、1986年)、『ベンガル歴史風土記』(法政大学出版局、1986年)、『インド民俗芸能誌』(法政大学出版局、2002年)、『インダス文明』(共著、NHK 出版、1980年)、『インド・大地の民俗画』(共著、未来社、2001年)、『もっと知りたいパキスタン』(編著、弘文堂、1987年)、『原インドの世界』(編著、東京美術、1995年)、『インド・道の文化誌』(共編著、春秋社、1995年)、『アジア読本・インド』(編著、河出書房新社、1997年)ほか多数。

斎藤 英俊(サイトウヒデトシ)
筑波大学大学院人間総合科学研究科(世界遺産専攻)教授。工学博士。
1974年東京工業大学大学院博士課程(建築学専攻)修了。文化庁文化財保護部建造物課主任調査官、東京藝術大学大学院(文化財保存学専攻)教授、東京文化財研究所国際文化財保存修復協力センター長などを経て、2004年より現職。
専門は建築史、文化財保存学。
1995年度日本建築学会賞(論文)、2000年度日本建築学会賞(業績)受賞。
著書に、『日本美術全集19近世宮廷の美術─桂・修学院と京都御所』(共著、学習研究社、1979年)、『新編名宝日本の美術22桂離宮』(小学館、1990年)、『トラジャの伝統的家屋』(共著、普請帳研究会)、『日本人はどのような建造物をつくってきたか10桂離宮』(草思社、1993年)、『文化協力における民族と国家』(共著、総合研究開発機構、1995年)、『世界遺産:白川郷・五箇山の合掌造り集落』(共著、合掌造り集落世界遺産記念事業実行委員会、1996年)など。

沢田 正昭(サワダマサアキ)
筑波大学大学院人間総合研究科教授。学術博士。
1967年金沢大学教育学部中等教育科卒業、69年東京藝術大学美術研究科修士課程(保存科学専攻)修了。奈良国立文化財研究所埋蔵文化財センター長を経て、2003年より現職。
専門は文化財の保存科学。最近は中国古墳壁画および塑像の分析と保存修復に興味をもつ。
著書に、『文化財の保存科学ノート』(近未来社、1997年)、「やきものの調査研究法、顔料の調査研究法」(『日本の美術No.400美術を科学する』、共著、至文堂、1999年)など。

重枝 豊(シゲエダユタカ)
日本大学理工学部建築学科助教授
1977年日本大学理工学部建築学科卒業、84年同大学理工学研究科大学院博士課程後期単位取得退学。日本大学理工学部専任講師、同大学理工学部助手を経て、2005年より現職。
専門は東南アジア建築史。特に、ベトナム・カンボジアを中心とした比較建築史。
著書に、『アンコールワットの魅力』(彰国社、1994年)、『チャンパ遺跡』(連合出版、1997年)、『チャンパ歴史・末裔・建築』(めこん、1999年)、『世界美術全集東洋編14東南アジア』(小学館、2001年)、『岩波講座東南アジア史別巻』(岩波書店、2003年)、『ベトナム町並み観光ガイド』(岩波書店、2003年)など。

田辺 征夫(タナベイクオ)
独立行政法人文化財研究所奈良文化財研究所埋蔵文化財センター長
1968年慶應義塾大学文学部史学科卒業。奈良市文化財課長、文化庁主任文化財調査官、東京国立博物館考古課長、奈良文化財研究所平城宮跡発掘調査部長、同研究所藤原宮跡発掘調査部長などを経て、2003年より現職。
専門は考古学。特に、古代都城、寺院研究。
著書に、『平城京街とくらし』(東京堂出版、1997年)、『平城京─ その歴史と文化』(共著、小学館、2001年)など。

西浦 忠輝(ニシウラタダテル)
国士舘大学イラク古代文化研究所教授、独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所名誉研究員
1970年東京農工大学卒業。75年東京文化財研究所入所。修復技術部主任研究官、アジア文化財保存研究室長、国際文化財保存修復協力室長、国際文化財保存修復協力センター長代理、保存科学部長などを経て、2004年より現職。
専門は保存科学。現在は屋外文化財の環境、劣化と保存修復対策の調査研究を行い、多くの国際プロジェクトに参画。ICOMOS(国際記念物遺跡保存会議)石造物国際専門委員会副委員長。日本イコモス国内委員会理事、文化財保存修復学会運営委員、特定非営利活動法人文化財保存支援機構理事。
著書に、『美術工芸品の保存と保管』(共著、フジテクノシステム、1994年)、『文化遺産の保存と環境』(共著、朝倉書店、1995年)、『アジア・知の再発見─文化財の保存修復と国際協力─』(共著、クバプロ、1997年)、『おもしろアジア考古学』(共著、連合出版、1997年)、『世界の文化遺産を護る』(共著、クバプロ、2001年)、『文化財の保存と修復』(共著、クバプロ、1999〜 2004年)など。ほか文化財保存修復に関する論文多数。

野口 英雄(ノグチヒデオ)
学習院女子大学大学院(国際文化交流専攻)教授、独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所客員
研究員。京都大学工学博士。
1964年京都大学工学部建築学科卒業、同大学大学院博士課程単位取得退学。国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)パリ本部文化遺産部アジア・太平洋・欧州部主幹部長、都留文科大学文学部教授(2000〜 04年)を経て、04年より現職。
専門は文化遺産の保護・振興と危機管理。
1990年サー・モルチメ・ウィラー国際賞(ロンドン)受賞(ユネスコ救済キャンペーン・モヘンジョダロに対して)。
著書に、「聖別された場・建築のトポロジー」(『東南アジアの文化』、共著、弘文堂、1991年、毎日出版文化賞、毎日出版アジア太平洋賞を受賞)、「戦争の記憶と人類の遺産」(『記憶の比較文化論─ 戦争・紛争と国民・ジェンダー・エスニシティ』、共著、柏書房、2003年)、“Regards croises sur le patrimoinedans le a l'aube du XXIe siecle 21世紀始めに遺産を細見”、Cultural heritage at risk(文化遺産の危機管理)執筆(パリ・ソルボンヌ大学出版、2004年)。

前田 耕作(マエダコウサク)
アフガニスタン文化研究所所長、和光大学名誉教授
1957年名古屋大学文学部哲学科美学・美術史卒業。和光大学表現学部教授を経て、2003年より現職。
専門はアジア文化史。特に、中央アジア。最近はアフガニスタンの歴史・文化に興味をもつ。
著書に、『巨像の風景』(中央公論社、1986年)、『ディアナの森』(せりか書房、1998年)、『宗祖ゾロアスター』(筑摩書房、1997年)、『アフガニスタンの仏教遺跡バーミヤン』(晶文社、2002年)。『アフガニスタン史』(共著、河出書房新社、2002年)など。

松本 健(マツモトケン)
国士舘大学イラク古代文化研究所所長
1972年国士舘大学文学部史学科地理学科卒業。76年同大学イラク古代文化研究所助手、講師、助教授を経て、95年より現職。2003年ユネスコによる第1次、第2次イラク文化遺産戦争被害調査に派遣。
専門は西アジア考古学。特に、メソポタミア。
著書に、『文明の原点を探る─新石器時代の西アジア─』(共編著、同成社、1995年)、『NHK スペシャル四大文明─ メソポタミア文明』(共著書、日本放送協会、2000年)ほか多数。

三輪 嘉六(ミワカロク)
独立行政法人国立博物館九州国立博物館館長、文化財保存修復学会会長
日本大学史学科卒業。奈良国立文化財研究所研究員、文化庁主任文化財調査官、東京国立文化財研究所修復技術部長、文化庁美術工芸課長、同庁文化財鑑査官、日本大学教授を経て、1998年より九州国立博物館設立準備室室長、2005年より現職。
文化審議会文化財分科会専門委員、独立行政法人評価委員会委員(文化分科会)をはじめ、各地で文化財の保存・活用についての各種委員。99年から文化財保存修復学会会長に就任。
専門は考古学、博物館学、文化財学。
著書に、『日本馬具大観機銑鹸』(編著、吉川弘文館)、「家形はにわ」(『日本の美術』、至文堂)、「美術工芸品をまもる修理と保存科学」(『文化財を探る科学の眼5』、国土社)、「Horses in Ancient Times」(『Horses and Humanity in Japan』The Japan Association for International Horse Racing)、「文化遺産危機管理的基本課題」(『1999台湾集々大地震─ 古蹟文物震災修復技術諮詢服務報告書─』、台湾国立文化資産保存研究中心)など。

矢野 和之(ヤノカズユキ)
(株)文化財保存計画協会代表取締役、駒澤大学文学部非常勤講師、日本ICOMOS国内委員会事務局長
1969年武蔵工業大学建築学科卒業、同大学大学院建築学専攻修了。
専門は文化財保存計画、日本建築史。特に、文化財(史跡、文化財建造物など)の保存修理・整備の計画、設計、歴史を活かしたまちづくり計画の立案、海外の遺跡修復の技術指導。
業務経歴に、史跡観音山古墳、重文熊本城宇土櫓、熊本城数奇屋丸二階御広間、史跡志波城跡、交河故城(中国・トルファン)、特別史跡登呂遺跡、史跡出島和蘭商館跡、大明宮含元殿(中国・西安)、西都原古墳群、ファヤーズテパ遺跡(ウズベキスタン)、クムトラ千佛洞(中国)、バーミヤーン遺跡(アフガニスタン)など。

山内 和也(ヤマウチカズヤ)
独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所国際文化財保存修復協力センター地域環境研究室室長
1984年早稲田大学第一文学部(東洋史専修)卒業、88年同大学大学院文学研究科修了、92年テヘラン大学人文学部大学院修了。96年シルクロード研究所研究員を経て、2003年より現職。
専門はイラン、中央アジアの考古学。現在はアフガニスタンのバーミヤーン遺跡の調査研究、保存修復事業に従事。
著書に、「アフガニスタン文化遺産復興に対する我が国の取り組みについて」(『アフガニスタンの文化遺産の復興をめざして』、独立行政法人文化財研究所、2004年)、「破壊された仏教遺跡バーミヤーン」(『季刊民族学』、通巻110号、2004年)など。