宇宙の核融合・地上の核融合
立花 隆(たちばな たかし)
 ジャーナリスト
 1964年東京大学仏文科卒業。同年文藝春秋社に入社。66年文藝春秋社退社。同年東京大学哲学科に入学、フリーライターとしての活動を開始する。95〜98年先端科学技術研究センター客員教授。96〜98年東京大学教養学部非常勤講師として、第一次立花ゼミ「調べて書く」ゼミを開講。2005年東大特任教授就任を機に、第二次立花ゼミを現在開講している。ジャーナリスト・評論家として多くの著作をもつ。

志村 令郎(しむら よしろう)
 自然科学研究機構機構長。
 1958年京都大学大学院理学研究科修士課程修了。63年米国ジョンズホプキンス大学医学部研究員、67年大阪大学微生物病研究所研究員、69年京都大学理学部助教授、85年京都大学理学部教授、89年岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所教授(併任、〜 94年)、96年京都大学名誉教授、同年生物分子工学研究所所長、2001年独立行政法人日本学術振興会ストックホルム研究連絡センター長を経て、2004年より現職。
 専門は分子生物学。

本島 修(もとじま おさむ)
 自然科学研究機構理事・副機構長、核融合科学研究所長。
 1971年京都大学理学部卒業、76年同大学大学院工学研究科電気工学第二専攻博士課程修了。
 80年京都大学ヘリオトロン核融合研究センター助教授、87年同教授、89年核融合科学研究所大型ヘリカル研究部教授、研究主幹、研究総主幹を経て、2004年より現職。
 90年より98年までLHDの建設責任者を務め、その後、03年まで実験責任者の任に当たる。
 専門はプラズマ物理学、核融合炉工学、特に高温プラズマの閉じ込めと制御。
 02年Alfven Award、06年文部科学大臣表彰科学技術賞受賞。

桜井 隆 さくらい たかし
 国立天文台太陽天体プラズマ研究部・教授。理学博士。
 1973年東京工業大学理学部物理学科卒業。78年同大学大学院理学系研究科天文学専攻博士課程修了。
 78年東京大学理学部助手、86年同大学東京天文台助手、88年国立天文台助教授、92年同教授を経て、2006年より自然科学研究機構国立天文台教授、副台長。
 専門は太陽物理学、特に太陽の磁場と活動現象の観測的・理論的研究。
 現在は「ひので」衛星の科学主任(2名のうちの1人)を務め「ひので」のデータを使った研究を進める一方、赤外線を用いた太陽磁場の観測装置を三鷹キャンパスに建設中である。

鈴木 洋一郎(すずき よういちろう)
 東京大学宇宙線研究所・所長。理学博士(京都大学)。
 1979年京都大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程単位修得後退学。
 79年日本学術振興会奨励研究員、ブラウン大学Research Associate(物理学科)、81年同大学Research Assistant Professor(物理学科)、同年大阪大学助手(理学部)、89年東京大学助教授(宇宙線研究所)、96年同大学教授(宇宙線研究所・神岡宇宙素粒子研究施設)、2002年神岡宇宙素粒子研究施設長、03年東京大学総長補佐を経て、04年より現職。02年よりスーパーカミオカンデ実験代表者。
 98年度朝日賞(グループ受賞):ニュートリノに質量があることの発見、01年第47回仁科記念賞:太陽ニュートリノの精密観測によるニュートリノ振動の発見。

加藤 隆子(かとう たかこ)
 自然科学研究機構核融合科学研究所・教授。理学博士。
 1966年名古屋大学理学部物理学科卒業。72年同大学大学院理学研究科博士課程修了。
 78年名古屋大学プラズマ研究所助手、90年同助教授、98年より現職。
 専門はプラズマ原子過程。原子分子データベース、プラズマ分光によるプラズマ診断、プラズマと原子物理との境界領域の開拓に興味をもつ。
 92年猿橋賞受賞。

山田 弘司(やまだ ひろし)
 自然科学研究機構 核融合科学研究所 大型ヘリカル研究部・教授・研究主幹/総合研究大学院大学 物理科学研究科・教授。工学博士。
 1982年東京大学工学部原子力工学科卒業。87年東京大学大学院博士課程終了。同年、名古屋大学プラズマ研究所助手。95年核融合科学研究所大型ヘリカル研究部助教授を経て、2004年より現職。専門は核融合科学。特にプラズマ物理学。大型ヘリカル装置において高温プラズマを磁場で閉じ込める実験とプラズマ閉じ込め物理に関する国際共同データベース活動に取り組んでいる。96年プラズマ・核融合学会論文賞受賞。

竹入 康彦(たけいり やすひこ)
 自然科学研究機構核融合科学研究所・教授。京都大学工学博士。
 1981年京都大学工学部電子工学科卒業。83年同大学大学院工学研究科修士課程修了。85年同大学博士課程中退。
 85年京都大学ヘリオトロン核融合研究センター助手、88年名古屋大学核融合研究所(仮称)創設準備室助手、89年核融合科学研究所助手、95年同助教授を経て、2004年より現職。専門は核融合プラズマ加熱、プラズマ閉じ込めおよび核融合装置工学。現在の最大の関心事はプラズマの性能をさらに上げることにあるが、広く粒子ビームの応用にも関心をもっている。

柳 長門(やなぎ ながと)
 自然科学研究機構核融合科学研究所大型ヘリカル研究部炉システム・応用技術研究系助教授(当時)。現・准教授。工学博士。1987年京都大学大学院工学研究科修士課程終了。89年核融合科学研究所大型ヘリカル研究部装置技術研究系助手、2000年助教授。07年より現職。専門は核融合理工学。特に、超伝導工学。現在は、ヘリカル型核融合エネルギー炉の巨大超伝導マグネットに用いる大電流先進高温超伝導導体の開発に従事。また、科学をわかりやすく紹介するサイエンス・コミュニケーション活動に積極的に参加。

高部 英明(たかべ ひであき)
 大阪大学レーザーエネルギー学研究センター・教授。大阪大学理学研究科物理学専攻および宇宙地球科学専攻協力講座・教授。工学博士。1975 年大阪大学工学部電気工学科卒業。80 年大阪大学大学院工学研究科電気工学専攻修了。西独マックス・プランク・プラズマ物理研究所研究員、米国アリゾナ大学助手、大阪大学レーザー核融合研究センター助手、89 年講師、91 年助教授、97 年より現職。
 専門はプラズマ物理学、計算科学、宇宙物理学。現在は実験室と宇宙のプラズマ物理を統合することに関心をもつ。
 2000 年フェローの称号(米国物理学会)、03 年エドワード・テラー・メダル受賞(米国原子力学会)、06 年名誉教授の称号(中国国家天文台)。
 著書に『さまざまなプラズマ』(岩波書店/2004)などがある。
 現在、アジア太平洋物理学会連合理事(http://www.aapps.org/)、SSH(スーパー・サイエンス・スクール)運営指導委員長(岡山県立玉島高校)など

佐藤 元泰(さとう もとやす)
 自然科学研究機構核融合科学研究所連携研究推進センター長/大型ヘリカル研究部炉システム・応用技術研究系・教授。工学博士。
 1976年京都大学大学院工学研究課博士課程修了。
 同年同大学ヘリオトロン核融合研究センター助手、助教授、90年文部科学省核融合科学研究所助教授、97年同教授。
 一貫して電磁波・マイクロ波によるプラズマ加熱の研究に従事、大電力発振機の開発とその応用を推進。
 科学研究費特定領域「マイクロ波励起・高温非平衡反応場の科学」領域代表、日本電磁波応用学会副理事長。

葛西 聖司(かさい せいじ)
 NHKエグゼクテイブアナウンサー。
 1951年東京生まれ。74年中央大学法学部卒。
 文化、教養、芸能、教育分野のテレビ、ラジオの番組を数多く担当。ドラマの語り、インタビュー、司会、朗読など。
 専門は日本の伝統文化、古典芸能。
 著書に「ことばの切っ先」(小学館)、「文楽のツボ」(NHK出版)、「名セリフの力」(展望社)。共著に「能楽史事件簿」(岩波書店)、「能狂言なんでも質問箱」(檜書店)ほか。
 日本体育大学と山梨英和大学で日本文化論の非常勤講師。

松本 零士(まつもと れいじ)
 1938年福岡県久留米市生まれ。53年「蜜蜂の冒険」で漫画界デビュー。同作品で「漫画少年」第一回新人王、72年「男おいどん」で講談社出版文化賞漫画部門賞を受賞。「宇宙戦艦ヤマト」、「銀河鉄道999」はアニメ化される。78年「銀河鉄道999」で小学館、日本漫画協会の賞、79年第24回映画の日特別功労賞、2001年紫綬褒章受賞。近年ではフランスのロックバンド、ダフトパンクのプロモーションビデオ製作が話題を呼んだ。ほかに「諸外国との映画、アニメの製作プロジェクト」などの作業が始動しつつある。
 日本漫画家協会常任理事、著作権部長、財団法人日本宇宙少年団理事長、コンピューターソフトウエア著作権協会理事、社団法人中央青少年団体連絡協議会会長、大阪府立大型児童館ビッグバン館長、かがみがはら航空宇宙博物館名誉館長、焼津ディスカバリーパーク科学館名誉館長、郡山市ふれあい科学館名誉館長、呉歴史海事博物館名誉館長、宝塚造形芸術大学教授、京都産業大学客員教授を兼任。
 そのほかの代表作に「戦場まんがシリーズ」、「宇宙海賊キャプテンハーロック」、「クイーンエメラルダス」、「1000年女王」、「セクサロイド」、「トラジマのミ−め」、「銀河鉄道物語」などがある。
 現在の連載漫画は、「新宇宙戦艦ヤマト」、「銀河鉄道999」、「ニーベルングの指輪『神々の黄昏』『燦・天河無限』」(いずれもインターネット連載)。
 また、アニメ作品に「メーテルレジェンド」(OVA)、「ハーロックサーガ」(OVA)、「コスモウォーリア零」、「ガンフロンティア」、「ダフトパンク・プロモーションビデオ」、「潜水艦スーパー99」(2003年4月よりAT-Xにて放映)、「キャプテンハーロック」(新作OVA)全13巻、現在毎月一巻発売中、「銀河鉄道物語」(10月BSフジにて放映)、「大銀河シリーズ」(プロジェクト進行中)があり、諸外国との実写もしくはアニメの共同プロジェクトも起動している。
 
海部 宣男(かいふ のりお)
 国立天文台名誉教授。理学博士。日本学術会議会員(第三部部長)。
 1966年東京大学基礎科学科卒、同大学院天文学専門課程・同大助教授・国立天文台教授、2000年から国立天文台台長を勤め、現在に至る。
 専門は電波天文学、赤外線天文学。野辺山の45mミリ波望遠鏡、ハワイの8.2mすばる望遠鏡を建設。星間物質、星と惑星の形成を研究し、ミリ波天文学の開拓などで1987年度仁科記念賞、1998年度日本学士院賞を受賞。『宇宙マンガシリーズ』、『宇宙の謎はどこまで解けたか』、『宇宙をうたう』など一般向け著書多数。
 宇宙と人間の関わりを追及し、講演など科学の普及にも力を注ぐ。