ブレインサイエンス・レビュー2007
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はじめに (財)ブレインサイエンス振興財団理事長 伊藤 正男・・・・・・・・・・・・・・・11 序章 最新脳研究の域 千葉・柏リハビリテーション病院精神神経センター 川合 述史・・・・・・・15 神経系幹細胞に発現する遺伝子群の解析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27 獨協医科大学解剖学(組織)講座 榊原 伸一 はじめに/1.Cajalのドグマ/2.神経幹細胞の発見 3.成体脳のneurogenesis のメカニズム 1)内在的因子(intrinsic program)/2)外的因子(extrinsic cue) 4.神経幹細胞に発現する遺伝子群の検索/5.SE90遺伝子の解析 6.おわりに 神経の運命決定・分化におけるcyclin dependent kinase阻害剤の役割・・51 Department of Oncology, University of Cambridge 大沼 信一 はじめに/1.視神経発生におけるCDK阻害剤の役割 2.初期神経発生におけるCDK阻害剤の役割 3.神経細胞の分化や移動の制御におけるCDK阻害剤の役割 4.細胞骨格制御の機構/ 5.今後の展開 シナプス後部たんぱく質の分子動態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・67 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 岡部 繁男 はじめに 1.PSD とは 1)PSDの構造/2)PSDの分子組成/3)PSDの機能 2.神経細胞におけるPSD構造の動的変化 3.神経活動依存的なPSD分子の動態制御 4.単一シナプスにおけるPSD分子の定量/5.今後の展望 CaMKカスケードによる神経機能調節・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・91 東京大学大学院医学系研究科 尾藤 晴彦 はじめに/1.CaMKK-CaMK?カスケードによるCREB 転写調節 2.CaMKK-CaMK?群による細胞骨格制御の可能性 3.膜アンカー型CaMK?であるCLICK-?/CaMK?γの脂質修飾による局在制御 4.今後の課題/最後に グルタミン酸作動性ニューロンの分子多様性 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 高森 茂雄・・・・・・・・・・・・・・105 はじめに/1.VGLUT1特異的結合分子endophilin A1の同定 2.Endophilin A1〜3とVGLUT1は結合するのか 3.Endophilin A1〜3のニューロン内分布は?/4.シナプスへの移行 5.そのほかのエンドサイトーシス関連分子の分布 6.VGLUT1とEndo1のシナプス可塑性における相関関係/まとめ グルタミン酸受容体リン酸化と運動学習制御・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・123 群馬大学大学院医学系研究科 平井 宏和 1.小脳 1)小脳の神経回路/2)小脳LTD 2.グルタミン酸受容体 1)膜トポロジー/2)AMPA 受容体のリン酸化 3)GluR2 Ser880のリン酸化によるGluR2とGRIPの結合制御 4)GluR2 Ser880のリン酸化と小脳LTD 5)GluR2 Ser880のリン酸化と行動 3.プルキンエ細胞のGluR2 Ser880がリン酸化しないマウス 1)GluR2 K882AのSer880はリン酸化をうけない 2)プルキンエ細胞特異的GluR2 K882A発現マウスの作出 3)ウイルスベクターを用いたプルキンエ細胞特異的GluR2 K882Aの発現 4)GluR2 K882Aノックインマウス おわりに 電気化学ポンプを用いた人工シナプスの開発・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・141 芝浦工業大学工学部 吉見 靖男 緒言 1.実験方法 1)実験動物/2)膜電位測定システム/3)電気化学マイクロポンプ 4)神経細胞シグナルに与える伝達物質投与の影響 5)同定された神経細胞の摘出 2.結果および考察 1)電気化学マイクロポンプによる神経シグナルの高速制御 2)電気化学マイクロポンプによって制御されたシグナルの柔軟性 3.今後の課題・展望 随意運動の制御におけるシナプス前抑制の役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・155 自然科学研究機構生理学研究所発達生理学研究系 関 和彦 はじめに/1.シナプス前抑制の発見とその後の展開 2.シナプス前抑制とシナプス後抑制/3.シナプス前抑制の機能的意義 4.脊髄ニューロンによる随意運動の制御 5.覚醒サルにおけるシナプス前抑制評価法の開発 6.自然刺激とシナプス前抑制/7.随意運動とシナプス前抑制 8.今後の展望 面知覚を基礎とする情報の選択と表現・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・179 筑波大学大学院システム情報工学研究科 酒井 宏 はじめに/1.図方向決定の生理学/2.図方向に依存した傾斜順応 3.周辺変調の非対称性に基づくBO選択モデル 4.刺激に依存しない一貫したBO選択性 1)抑制と促進の効果/2)抑制・促進の組み合わせ効果 3)一貫したBO選択性を実現する周辺領域の特性 5.刺激の複雑さとBO 決定の難易度/おわりに 分子レベルでみた右脳と左脳の違い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・205 九州大学大学院理学研究院 伊藤 功 1.脳の左右差研究小史 2.海馬神経回路の非対称性 1)背景/2)発見/3)従来の研究との比較 3. 今後の研究−その方向性 1)解明すべき問題/2)ivマウスを用いたアプローチ おわりに 脳機能マッピングによる言語処理機構の解明 東京大学大学院総合文化研究科 酒井 邦嘉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・219 1.言語の特異性と文法中枢の働き 1)文法判断課題その1(主語)/2)文法判断課題その2(代名詞) 3)文記憶課題(文記憶)/4)単語記憶課題(単語記憶) 2.文章理解の中枢の働き/3.文法中枢における第二言語習得の初期過程 4.文法中枢における第二言語習得の定着過程/おわりに 索引・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・235 |