脳は不思議がいっぱい−2006世界脳週間の講演より−
体内時計はどこにある? −腹? 脳?
大阪バイオサイエンス研究所神経科学研究部門  内匠  透
大阪バイオサイエンス研究所(OBI)とは/脳の構造と機能/体内時計とはどんな時計か
狂った体内時計はリセットできるか/体内時計の研究はなぜ動物を使うのか
マウスの概日リズム/人間の体内時計は何時間周期か/体内時計の病気
視交叉上核が体内時計のセンターという証拠はあるか/体内時計の遺伝子の発見
体内時計遺伝子はどのように動いているか/体内時計はどこにあるか

脳は不思議がいっぱい
自然科学研究機構生理学研究所統合生理研究系  柿木 隆介
人間の脳を知る新しい武器/脳波を使った嘘発見器/P300を応用した嘘発見器の使用例
視覚障害者が点字を読む方法/バイオリン奏者の指の動きと脳活動
患者さんでの脳の可塑性の知見/人間が他人の顔を認知するメカニズム
相貌失認患者さんでの知見/自閉症患者さんでの知見/視線の向きに対する脳反応の変化
顔の輪郭や顔の部分が認知に与える影響/社会恐怖症患者さんの表情認知と脳の働き
顔認知におけるサブリミナル効果/赤ちゃんの顔の認知限定現象/赤ちゃんの顔認識機構
痛みの認知機構/痛覚認知に関するさまざまな要素と痛みの抑制/ヨガマスターの痛覚認知
ヨガマスターの瞑想時の脳活動/痛み認知の不思議

感覚神経や皮膚で温度を感じるメカニズム
自然科学研究機構岡崎統合バイオサイエンスセンター  富永 真琴
痛みは身体を守る防御機能/痛みを定義する/痛みの種類
痛み刺激を受け取る痛みセンサの仕組み/怪我をして炎症を起こす機構
細胞の活動を測定する/五味と辛味/辛味センサ、痛みセンサと温度
一次痛と二次痛それぞれを伝える神経突起/カプサイシン受容体のはたらき
カプサイシンのダイエット効果/痛みとプロスタグランジンのはたらき
温度センサの種類とカプサイシン受容体/温度センサと植物由来物質
温かさをどこで感じているか/さまざまな疑問と課題

神経細胞の特徴ある形ができる仕組み
群馬大学生体調節研究所細胞構造分野  原田 彰宏
はじめに/細胞を形づくる細胞骨格/タウの働き/タウ欠損マウスの特徴
樹状突起の伸びる仕組み/マップ2の働きと樹状突起の形づくり
マップ2欠損マウスの記憶テスト/細胞内の物質輸送におけるモーターたんぱく質の働き
キフ1Bの関係する病気/おわりに