古代はいま−よみがえる平城京−
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平城宮跡のむかしと今…7 独立行政法人国立文化財機構理事、奈良文化財研究所長 田辺 征夫 平城京の研究は幕末から…9 平城宮跡の発掘調査と全域保存、世界遺産へ…11 発掘調査の成果…13 平城宮跡の整備・活用…20 古代遷都の真実 飛鳥宮・藤原京・平城京の謎を解き明かす 25 奈良文化財研究所副所長 井上 和人 平城京は天皇の権力・権威を誇示する政治的な舞台装置…28 都城の時代…31 従来の平城京遷都についての理解…32 平城京では全周に羅城がつくられていた…37 平城京の朱雀門と羅城門の規模…41 平城京は長安城を模倣してつくられた…42 したたかな平城京設計…48 藤原京以前の王宮―大和飛鳥の意味…52 六世紀末から七世紀初頭の東アジア情勢…54 歴代遷宮の途絶の背景…56 中大兄皇子政権の防衛策とその限界性…61 天武の都・藤原京の建設…63 平城京の建設の意味…66 不比等の都・平城京…69 大極殿復原 73 奈良文化財研究所文化遺産部建造物研究室長 島田 敏男 平城京の現状…75 大極殿地区の発掘調査…76 第一次大極殿の復原の検討…82 これからの平城京…99 日本庭園のはじまり 101 奈良文化財研究所文化遺産部長 小野 健吉 日本庭園とは…103 日本庭園のデザインの特徴…106 飛鳥時代の発掘庭園…109 奈良時代の発掘庭園…116 日本庭園デザインの成立は奈良時代…121 庭園デザインのモデルの変遷…123 その後の日本庭園の展開…126 枯山水の登場…130 近代の日本庭園…132 木簡が語る平城京の時代 135 奈良文化財研究所都城発掘調査部主任研究員 馬場 基 木簡を通じて古代人の話を聞く…141 大極殿は平城遷都時には未完成…142 長屋王の生活の裏を読む…145 長屋王の生活を支えた人々…149 くれないはうつろうものぞ 161 奈良文化財研究所都城発掘調査部長 深澤 芳樹 紅花染めと橡染め…163 歌がつくられた背景…164 紅花の伝来…167 紅花による染色…168 橡による染色…169 染色の歴史…171 茜染めと紅花染め…172 補 遺…173 銅鐸、花器として生きる 175 奈良文化財研究所企画調整部長 難波 洋三 銅鐸とは…177 花器に改変された銅鐸の総数…177 銅鐸の加工のありさま…178 銅鐸が花器となった背景…182 銅鐸の花器への改変の時期…187 花器から考古資料へ…191 古代人の肉食の忌避という虚構 195 奈良文化財研究所埋蔵文化財センター 松井 章 はじめに…197 天武四年の「殺生肉食の禁止令」…199 ウマの頭蓋骨の刃物傷は何を物語るか…200 ウマの脳は何に使ったのか…205 肉食は古くから続けられていた…208 ブタも飼育していた…211 イヌ飼育の目的とは…214 おわりに…215 古代史研究と奈良文化財研究所 217 東京大学教授 佐藤 信 日本古代史の動向と奈文研の役割…219 日本古代史における奈文研の業績…222 木簡研究の展開…225 木簡資料の特徴…227 奈文研の役割―発掘技術・保存科学の展開…230 平城京跡保存における基本姿勢…233 今後の奈文研に期待するところ…235 |