動産文化財救出マニュアル
|
第1章 序 論 大規模自然災害からなにを救出し、なにを守り伝えていくべきか 1-1 はじめに 11 1-2 民家の土蔵などから救出される日常生活用品および文化財とその取扱い 内田 俊秀 15 1-3 行政組織の災害対応 森田 稔 内田 俊秀 20 1-4 東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援事業(文化財レスキュー事業)について 建石 徹 32 1-5 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)被災文化財に対する文化庁の取組 内田 俊秀 36 1-6 災害発生時、救出作業を開始する前に 松下 正和 38 第2章 大切な品々・日常生活用品・民俗資料などの救出と修理 2-1 写 真(比較的新しいもの) 45 ◇コラム1 カビについて 49 ◇コラム2 デジタルデータの保存 50 ◇コラム3 プリントの構造と特徴 51 2-2 衣服、帽子、風呂敷、のれん、小物入れ、大漁旗、幟旗 52 ◇コラム4 (財)奄美文化財団原野農芸博物館復興プロジェクト−衣類の洗浄− 54 2-3 布団、ぬいぐるみ、綿入れ 56 ◇コラム5 カビ−この頑固な生き物へは放射線照射− 57 ◇コラム6 悪臭対策 58 2-4 本、ノート、雑誌、画集 59 ◇コラム7 凍結乾燥が終了した紙類の泥落とし作業 62 2-5 掛け軸、屏風、凧、扇子、提灯 63 ◇コラム8 襖の下張り文書 66 2-6 人 形 67 2-7 ランドセル、バッグ、財布、革靴 69 ◇コラム9 海中から引き揚げられた革靴 70 ◇コラム10 和歌山の被災地で「思い出品収納箱」が設置される 70 2-8 仏壇、位牌、仏具 71 ◇コラム11 水害で流出した仏像 73 2-9 将棋盤・駒、こけし、木の置物 74 2-10 皿、花瓶、ランプ、グラス、トンボ玉 76 2-11 ブローチ、ネックレス、指輪、細工品 78 ◇コラム12 銀製品のクリーニング 79 2-12 鏡、鏡台 80 2-13 瀬戸物、茶碗、花器、壺・甕、火鉢、食器 81 ◇コラム13 個人の家庭でも行える陶磁器類の地震対策 82 2-14 素焼きの人形、土鈴、土鍋 83 2-15 鋳物、文鎮、釡、置物、風鈴、ブックエンド 84 ◇コラム14 箱に入れて収納する効果 85 2-16 硯、鉱石見本、碁石、化石、置物 86 ◇コラム15 宮城県石巻市 雄勝地区の硯 86 2-17 竹製品(花入れ、箕、扇子、籠、ざる) 87 2-18 曲げ物製品(曲げわっぱなど)、弁当箱、茶道具、柄杓 89 2-19 箪笥、家具、テーブル、机、椅子、長持、盆 90 2-20 笛、太鼓、楽器 92 ◇コラム16 火災の被害にあった和楽器類 93 2-21 三味線、琴 94 2-22 三輪車、自転車、玩具 95 2-23 藁製品(藁人形、わらじ、蓑、畳、ゴザ) 96 2-24 紙子、張子、塗傘 98 2-25 石臼、燈籠 99 ◇コラム17 石造の十三重塔が倒壊、修復される 100 2-26 臼、杵、木製品 101 2-27 ケズリカケ、白木の櫛 102 ◇コラム18 病原性のあるカビ 103 2-28 桶、樽 105 ◇コラム19 大型の樽をつくる業者が少ない 106 2-29 菅笠、行李、籐椅子、家具 107 2-30 看板、盆 108 ◇コラム20 一般家庭での漆器の扱い方 109 2-31 獅子頭、人形、面 110 ◇コラム21 地域の祭りなどで使われる獅子舞の獅子頭 111 2-32 農耕具、大工道具、包丁 112 ◇コラム22 海水をかぶった民俗資料の応急処置 113 2-33 津波をかぶった昆虫標本の修復 114 ◇コラム23 破傷風 117 番外編1 宮城資料ネットの歴史資料保全活動 佐藤 大介 118 番外編2 山口県防府市における市指定木造彫刻文化財の救出事例 羽鳥 幸一 120 番外編3 京都市 長楽寺の火災と救出作業 岡 泰央 123 番外編4 新潟県中越地震で被災した仏像の救出、そして修復、返却と報告会 内田 俊秀 124 番外編5 平常時に簡単に行える災害への備え−まず記録をとる− 高橋 利明 127 番外編6 地震災害時に見聞きしたことなど 高橋 利明 128 番外編7 海外との技術交流や支援 内田 俊秀 129 ◇コラム24 電化製品は大量生産品で、残っているものも少ない 130 第3章 美術工芸品・歴史資料・文化財などの救出と修理 3-1 和紙でつくられた資料、古文書、手紙、文書史料 133 ◇コラム25 和紙と西洋紙の違い 141 ◇コラム26 救出した歴史資料の返却・活用と地元での保管に向けて 142 3-2 絵画や書跡の災害からの救出 144 3-3 掛け軸、巻子 151 ◇コラム27 寺院などで行われる年に1回の虫干しの効果 153 3-4 襖障子、屏風 154 3-5 障壁画 157 ◇コラム28 法界寺の土壁壁画の修理 158 3-6 仏像、木彫 159 ◇コラム29 割れ離れたもの・接ぎ目の離れたものの応急処置 162 3-7 漆工品(加飾なし)、彫漆、沈金など 163 3-8 螺鈿漆器、蒔絵漆器 165 ◇コラム30 漆工芸品の破損と修理 166 3-9 小袖、能装束、狩衣、陣羽織、幡 169 3-10 土中から発見された金属製品、銅銭、古美術品など 171 3-11 発掘された土器・陶磁器(焼物)・埴輪 174 3-12 保存処理された出土木製品 177 ◇コラム31 ポリエチレングリコール 179 3-13 絵 馬(板絵、看板) 180 3-14 写 真(プリント)184 ◇コラム32 ガラス乾板の救出と保存の考え方 187 3-15 油彩画 189 ◇コラム33 油絵の被災 192 3-16 水彩画、スケッチ 195 ◇コラム34 カビの処理と予防 197 3-17 琥珀製品、数珠 198 3-18 鼈 甲 202 3-19 日本刀 205 ◇コラム35 地中から掘り出された中世の銘がある刀 208 第4章 大規模自然災害から大切な品々・文化財を守るために 4-1 大規模自然災害時に歴史文化関係者はなにができるのか 歴史資料ネットワークの活動から考える 奥村 弘 213 4-2 歴史資料ネットワークの取組にみる資料救済事業 松下 正和 221 4-3 平常時における減災対策の重要性 村上 隆 227 4-4 大規模激甚災害における被災文化財救出の流れ 村上 隆 230 付記 災害救済・修復支援ボランティアの健康管理マニュアル 233 おわりに 247 索 引 249 |