日中韓 古代都城文化の潮流−奈文研60年 都城の発掘と国際共同研究−
はじめに
 奈良文化財研究所所長 松村 恵司


飛鳥から藤原京そして平城京へ
  埋蔵文化財センター遺跡・調査技術研究室長 小澤 毅

 飛鳥諸宮の展開
 飛鳥の防衛施設と百済王宮の影響
 半島情勢の転換
 藤原京の造営とその特質
 藤原京に対する新羅王京の影響
 平城遷都
 平城京の特質と唐長安城の影響
 都城造営のモデル


出土文字資料からみた平城京の役所と暮らし
  都城発掘調査部史料研究室長 渡辺 晃宏

はじめに―平城宮の発掘調査と木簡の発見―
一 木簡の出土数と出土場所
二 資料としての木簡
三 式部省の発見と出土文字資料
  出土木簡からの式部省の想定
  式部省・兵部省の位置確認
  式部省の変遷
  神祇官の発見
  式部省の移転にからむ謎
四 長屋王邸の発見と出土文字資料


漢魏洛陽城の北魏宮城中枢南部の共同調査
  中国社会科学院考古研究所研究員 銭 国祥

一 漢魏洛陽城の歴史とこれまでの調査の概況
二 北魏宮城中枢南部の日中共同調査
三 北魏宮城中央南部調査の主な成果


新羅王京の都市構造と発展過程
  国立中原文化財研究所 学芸研究室長 黄 仁鎬

一 新羅王京の成立と展開
二 月城の拡大と変化
三 新羅王京の街路計画
四 新羅王京で用いられた基準尺


ディスカッション―国際共同研究事業の紹介・質疑応答・講評―


付 記

新羅王京の都市構造と発展過程 黄 仁鎬 原文
漢魏洛陽城の北魏宮城中枢南部の共同調査 銭 国祥 原文


写真で見る奈文研の六〇年史―都城の発掘と国際共同研究―