遺跡の年代を測るものさしと奈文研
はじめに 2
奈良文化財研究所所長 松村 恵司


年代を測るものさしの作り方 9
埋蔵文化財センター長 難波 洋三
はじめに 10  考古学的方法による年代決定 10  自然科学的な方法による年代決定 20


古代土器の年代推定―都の調査・研究成果と地方の視点― 25
都城発掘調査部 考古第二研究室長 尾野 善裕
はじめに 26  なぜ土器編年か 27  土器の暦年代推定法 29
土器自体に記された年紀から暦年代を知る 30  年紀以外の記載内容から暦年代を推定する 33
奈文研が初めて公表した三段階の土器編年 34  飛鳥時代の土器編年 38
施釉陶器年代論争―猿投窯の土器編年― 40  宮都における編年研究の成果 41
地方土器研究の視点 45  宮都と地方からの出土遺物の様相 46  まとめ 49


時を測るものさしとしての木簡 51
都城発掘調査部 副部長 渡辺 晃宏
はじめに―考古遺物としての木簡のはたらき― 52
木簡の時と木簡の廃棄 57  時の書かれていない木簡の時を読む 73
木簡にみる時の記載方法とその変化 78  おわりに 88


土器の年代と木簡の年紀 91
都城発掘調査部 主任研究員 神野 恵
はじめに 92  土器ものさしの利点 93  土器ものさしは相対年代 95
土器は短期間、木簡は長期間? 103  土器は長岡京期、木簡は平安? 108  
年代決定はクロスチェックが必要―土器×瓦×金属器×木簡×遺構……― 120


白鳳か天平か、瓦が解決した「薬師寺論争」 123
都城発掘調査部 考古第三研究室研究員 石田 由紀子
はじめに 124  時間を測るものさしとしての瓦 125
瓦が解決した薬師寺論争 138  おわりに 149


木の年輪で作った年代を測るものさし―年輪年代学の成果― 151
埋蔵文化財センター 年代学研究室研究員 星野 安治
年輪年代学とは 152  年輪はどのようにしてできるのか 154
年輪の「ものさし」のつくり方 157  年輪年代学の歴史 162
奈文研における年輪年代学の成果 163  木材産地推定の可能性 168  おわりに 170