宇宙の核融合・地上の核融合
機構長挨拶
志村 令郎 自然科学研究機構長

 お早うございます。本日は早朝からたいへん多くの方々にお集まりいただき心から感謝申し上げます。本シンポジウムの開催にあたり、一言ご挨拶させていただきます。
 本シンポジウムを主催しております自然科学研究機構は、国立天文台、核融合科学研究所、基礎生物学研究所、生理学研究所、そして分子科学研究所の五つの大学共同利用の研究機関で構成されています。大学共同利用研究機関は、各分野の研究者のコミュニティーが運営に参加することが特色で、全国の国公私立大学等の研究者に共同研究、共同利用の場を提供する研究拠点となっております。これはわが国独自の組織で、世界から非常に高く評価されているものです。
 自然科学研究機構は三年前に発足したわけですが、その経営協議会の委員をお願いしております立花先生のご協力を仰いで市民向けのシンポジウムを開催することになりました。第一回『見えてきた!宇宙の謎。生命の謎。脳の謎。』は二〇〇六年三月二十一日に、第二回『爆発する光科学の世界』は〇六年九月二十四日に開催しました。いずれも、昔流にいえばお彼岸の中日です。そのため、本シンポジウムを「お彼岸シンポジウム」と呼ぶ方もおられます。この第三回は、「宇宙の核融合・地上の核融合」というテーマで、核融合科学研究所の本島修所長をはじめとして、東京大学宇宙線研究所の鈴木洋一郎先生、大阪大学レーザーエネルギー学研究センターの高部英明先生、国立天文台の桜井隆先生もご講演くださる予定です。さらに、パネルディスカッションでは漫画家の松本零士氏と、前国立天文台台長の海部宣男先生が参加してくださいます。この場をお借りしまして、演者の方々に深く感謝いたします。とりわけ、第一回から本シンポジウムをコーディネートしてくださっておられる立花隆先生および東京大学の立花ゼミの方々に深甚の感謝を申し上げます。本シンポジウムを通して、少しでも皆さんが科学の最前線にお触れになることができれば、私たちのこの上ない幸せであります。これからもよろしく自然科学研究機構をご支援くださいますようお願いいたします。甚だ簡単ですが、これをもちまして私の挨拶とさせていただきます。