第16回「大学と科学」ゲノム情報を超えた生命の不思議−糖鎖
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入村 達郎(イリムラ・タツロウ) 東京大学大学院薬学系研究科教授。薬学博士。 1971年東京大学薬学部卒業、74年同大学院博士課程中退。東京大学助手、カリフォルニア大学研究員、テキサス大学MDアンダーソン癌研究所助教授、同準教授を経て、91年より現職。専門は生化学、免疫学、腫瘍学。特にムチンとレクチンに関する糖鎖生物学、マクロファージや樹状細胞など抗原提示細胞に関する免疫学、癌の浸潤と転移に関する腫瘍学。現在はムチン糖鎖の暗号解読、癌転移のワクチンによる治療、植物レクチンライブラリーの開発と応用、MGL分子(マクロファージに発見されたC型レクチン)の免疫応答における役割などが主要な研究テーマ。 遠藤 玉夫(エンドウ・タマオ) 東京都高齢者研究・福祉振興財団東京都老人総合研究所糖蛋白質研究グループ副参事 研究員。薬学博士。1977年東京大学薬学部製薬化学科卒業、82年大学薬学系大学院博士課程終了。東京大学医科学研究所助手を経て、94年より財団法人東京都老人総合研究所糖鎖生物学部門研究室長、02年より組織改正にともない現職。専門は生化学、特に糖鎖生物学。現在「老化糖鎖」というものがあるか関心をもち研究を進める。 小川 智也(オガワ・トモヤ) 理化学研究所副理事長。農学博士。1962年東京大学農学部農芸化学科卒業、67年同大学農学系大学院農芸化学専門課程有機化学研究室博士課程修了。東京大学農学部教授、理化学研究所主任研究員、理事を経て、2001年より現職。1991年フンボルト賞、93年英国化学会ハウァースメダル、95年米国化学会ハドソン賞、日本学士院賞など受賞。 >川嵜 敏祐(カワサキ・トシスケ)京都大学大学院薬学研究科生命薬科学専攻生体分子認識学分野教授。薬学博士。1964年京都大学薬学部卒業、69年京都大学薬学部博士課程修了。京都大学薬学部助手、助教授、教授を経て、97年より現職。J. Biol. Chem. 常任編集委員。Glycoconj. J.,Editor。02年日本生化学会長。専門は糖鎖生物学。1981年生化学会奨励賞、2001年薬学会賞など受賞。 神奈木 玲児(カンナギ・レイジ) 愛知県がんセンター研究所分子病態学部部長。医学博士。1986年京都大学大学院博士課程中退。京都大学医学部助手、講師を経て、91年より現職。専門は生化学、腫瘍学。現在は糖鎖を介した細胞識別・接着機構に関心をもつ。1986年日本生化学会奨励賞、87年日本癌学会奨励賞など受賞。 木全 弘治(キマタ・コウジ)愛知医科大学分子医科学研究所教授/所長。理学博士。1964年名古屋大学理学部化学科卒業、66年名古屋大学大学院理学研究科修士課程修了。同大学理学部化学科生物化学研究室助手、愛知医科大学分子医科学研究所助教授を経て、91年より現職。また93年より愛知医科大学加齢医科学研究所代謝動態部門教授を兼任。専門はプロテオグリカンの生物化学。 木幡 陽(コバタ・アキラ) 財団法人東京都老人総合研究所名誉所長、生化学工業株式会社顧問、東京大学名誉教授。薬学博士。1956年東京大学医学部薬学科卒業、大学院修士課程修了。神戸大学医学部教授、東京大学医科学研究所教授、東京大学医科学研究所長、財団法人東京都老人総合研究所長を経て、200年より現職。専門は糖鎖生物学、糖鎖病理学、糖鎖工学。1964年日本薬学会奨励賞、85年東レ科学技術賞、92年日本薬学会賞、米国化学会Claude S Hudson賞、日本学土院賞、85〜87年米国Fogarty Scholar-in-Residenceなど受賞。 齋藤 政樹(サイトウ・マサキ) 明治薬科大学薬学部薬効学教室教授。1967年東京大学医学部医学科卒業、72年同大学大学院医学系研究科博士課程修了。77年東京都老人総合研究所室長、83年自治医科大学教授、95年北海道大学医学部教授、98年国立がんセンター研究所部長を経て、2001年より現職。日本血液学会評議員、日本生化学会評議員、日本癌学会評議員、(財)札幌がんセミナー理事、(財)水谷糖質科学振興財団評議員(選考委員)。専門は腫瘍学、血液学。 鈴木 明身(スズキ・アケミ) 理化学研究所フロンティア研究システム生体超分子システム研究グループ・グループディレクター。1971年信州大学医学部卒業、77年東京大学大学院基礎医学系研究科修了。東京都臨床医学総合研究所生体膜研究部門室長、部長を経て、99年より現職。1985年日本生化学会奨励賞、92年井上学術賞など受賞。 鈴木 康夫(スズキ・ヤスオ) 静岡県立大学薬学部生化学教室教授。薬学博士。1964年静岡県立静岡薬科大学薬学科卒業、67年同大学大学院薬学研究科博士課程中退。67年静岡薬科大学助手、講師、助教授を経て、89年静岡県立大学薬学部教授、98年静岡県立大学薬学部長を兼任、現在にいたる。専門は生物化学、特に糖鎖生物化学。現在は感染・病態における糖鎖の役割に興味をもつ。 谷口 直之(タニグチ・ナオユキ) 大阪大学大学院医学系研究科生化学分子生物学講座教授。医学博士。1967年北海道大学医学部卒業、同大学院博士課程修了。北海道大学医学部助教授、コーネル大学医学部助教授を経て、86年より現職。アメリカ生化学/分子生物学会(ASBMB)名誉会員、フランスポアンカレ大学Doctorats Honoris Causa、第74回日本生化学会会頭(2001)、第20回国際生化学分子生物学会(IUBMB2006)事務局長。J. Biol. Chem.,Glycobiologyなど常任編集委員。専門は生化学、現在は糖鎖および糖鎖遺伝子の機能、活性酸素などとがん、糖尿病などとの関係に関心をもつ。1992年第1回日本癌学会奨励賞、2001年国際複合糖質連合賞(IGO award)、日本医師会医学賞、武田医学賞など受賞。 地神 芳文(ヂガミ・ヨシフミ) 独立行政法人産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター長。農学博士。1975年東京大学農学系大学院農芸化学専攻博士課程修了。工業技術院生命工学工業技術研究所分子生物部長、首席研究官、次長を経て、2001年現研究所分子細胞工学研究部門長、02年より現職。91年より筑波大学生物科学系教授(併任)。専門は酵母分子生物学および糖鎖生物学。特に酵母による糖タンパク質糖鎖合成とその改変、酵母細胞壁糖鎖の合成に関心をもつ。 永井 克孝(ナガイ・ヨシタカ) 三菱化学生命科学研究所取締役所長。1954年東京大学教養学部教養学科卒業。68年東京大学医科学研究所細胞化学研究部助教授、69年ハーバード大学マサチュセッツ総合病院客員研究員、74年東京都老人総合研究所生化学部長、79年東京大学医科学研究所癌細胞学研究部教授、81年東京大学医学部生化学第二講座教授、84〜93年新潟大学脳研究所神経生物学部門客員教授、91〜95年東京都臨床医学総合研究所長、91〜99年理化学研究所国際フロンティア研究システム糖鎖機能研究グループディレクター、92年東京大学名誉教授を経て、95年より三菱化学生命科学研究所長、現在に至る。98年理化学研究所国際フロンティア研究システム長、2000年以降理化学研究所研究顧問、2000年以降科学技術振興事業団若手研究者研究推進事業(PRESTO)「タイムシグナルと制御」研究領域領域総括。87〜88年日本生化学会長、83〜93年日本生化学会誌「生化学」企画委員長、92〜97年日本生化学会『J.Biochemistry』誌編集長、93年米国生化学分子生物学会名誉会員、83年以降『Glycoconjugate J.』誌編集委員、91年以降『European J.Biochemistry』誌Advisory Board委員、『Glycobiology』誌 Editorial Board委員。1988年第29回藤原賞(生理活性ガングリオシド)、94年紫綬褒章(生化学)、2002年勲三等旭日中綬章受章。 永津 俊治(ナガツ・トシハル) 藤田保健衛生大学総合医科学研究所客員教授。医学博士。1955年名古屋大学医学部医学科卒業、60年同学大学院医学研究科博士課程修了。愛知学院大学歯学部教授、東京工業大学総合理工学研究科教授、名古屋大学医学部教授、藤田保健衛生大学総合医科学研究所教授、所長を経て、2001年より現職。専門は神経生化学、分子神経生物学。特に、カテコールアミン系神経伝達物質とパーキンソン病の分子生物学。1987年ベルツ賞、93年上原賞、日本医師会医学賞など受賞。95年紫綬褒章、2001年勲二等瑞宝章受章。 成松 久(ナリマツ・ヒサシ) 産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター副センター長。医学博士。1974年慶応義塾大学医学部卒業、79年同大学医学研究科大学院博士課程微生物学専攻修了。同年慶應義塾大学医学部微生物学教室助手、83年米国NIH,NIAID,Lab of Immunology留学、85年米国NIH,NCI,Lab of Pathophysiology 留学、86年慶應義塾大学医学部微生物学教室助手、同年10月講師、91年同助教授、2001年創価大学生命科学研究所教授、2000年工業技術院生命工学工業技術研究所総括研究員を経て、02年より現在に至る。日本生化学会評議員、日本糖質学会評議員、日本癌学会、日本免疫学会、日本分子生物学会、日本輸血学会評議員など。専門分野は糖鎖生物学、生化学、免疫学。 古川 鋼一(フルカワ・コウイチ) 名古屋大学大学院医学研究科生物化学講座教授。医学博士。1975年名古屋大学医学部医学科卒業。長崎大学医学部助教授を経て、97年より現職。専門は糖鎖生物学、分子生物学。現在は糖鎖による細胞シグナルの制御の分子メカニズムに関心をもつ。 星 元紀(ホシ・モトノリ)慶應義塾大学理工学部化学科教授。日本学術会議会員。理学博士。1963年東京大学理学部生物学科動物学課程卒業、65年同大学院生物系研究科動物学専攻修士課程修了。65〜73年東京大学教養学部助手、73〜81年北海道大学低温科学研究所助教授、81〜84年名古屋大学理学部生物学科助教授、85〜90年東京工業大学理学部教授、90〜2000年生命理工学部教授<改組>、00年より現在にいたる。89〜93年東京工業大学遺伝子実験施設長、96〜98年同生命理工学部長、98〜2000年同学長特別補佐兼広報室長、82年、88年、89〜93年ナポリ臨海実験所招聘研究員、91年フィリピン大学デイリマン校客員教授、92〜93年カリフォルニア大学バークレイ校ミラー客員教授。1987年日本動物学会賞「受精の生化学的研究」など受賞。 宮坂 昌之(ミヤサカ・マサユキ) 大阪大学大学院医学系研究科細胞分子認識教授。医学博士、PhD。1973年京都大学医学部卒業、81年オーストラリア国立大学ジョン・カーティン医学研究所博士課程修了。スイス・バーゼル免疫学研究所Member、財団法人東京都臨床医学総合研究所免疫研究部門室長、同部長を経て、94年より現職。日本免疫学会理事、国際免疫学会連合理事、日本癌学会評議員、日本がん転移学会理事(2000年度会長)などを務める。専門は免疫学。特にリンパ球ホーミング、がんの転移の分子機構についての研究を行っている。 村松 喬(ムラマツ・タカシ) 名古屋大学大学院医学研究科教授。理学博士。1963年東京大学理学部生物化学科卒業。神戸大学医学部助教授、鹿児島大学医学部教授を経て、93年より現職(2000年所属の名称変更)。Glycobiology,Editor、日本生化学会会長。1975年日本生化学会奨励賞、2002年中日文化賞など受賞。 柳下 正樹(ヤナギシタ・マサキ) 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科教授。1973年慶應義塾大学医学部卒業。73年〜75年虎ノ門病院内科研修医、75年〜78年米国国立衛生院(NIH)客員研究員、79年〜81年虎ノ門病院内分泌代謝科、81年〜96年米国国立衛生院(NIH)主任研究員、96年東京医科歯科大学歯学部生化学講座教授を経て、2001年より現職。専門は複合糖鎖の生物、化学的機能に関する研究。特に細胞表面ヘパラン硫酸プロテオグリカンに関心をもつ。 山下 克子(ヤマシタ・カツコ)財団法人佐々木研究所生化学部部長。理学博士。1967年千葉大学薬学部卒業、72年東京工業大学大学院理工学研究科博士課程修了。同年神戸大学医学部生化学第一講座助手、80年同講師、82年同助教授を経て、90年より現職。専門は生化学。特に糖鎖生物学。1983年日本生化学会奨励賞など受賞。 |