脳を知る・創る・守る・育む 8
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伊藤 正男(いとう まさお) NPO法人脳の世紀推進会議・理事長/(独)理化学研究所脳科学総合研究センター・特別顧問 一九五三年東京大学医学部卒業。東京大学医学部教授、理化学研究所脳科学総合研究センター所長などを経て、現在に至る。 藤原賞、日本学士院賞・恩賜賞、日本国際賞、文化勲章、ロバート・ダウ神経科学賞(米国)、レジョン・ドヌール勲章、IPSEN財団賞(フランス)。 日本学士院会員、王立スウェーデン科学アカデミー、英国王立協会(ロイヤルソサエティ)外国人会員、ロシア科学アカデミー外国人会員、フランス科学アカデミー外国人会員。 専門分野は、脳神経生理学。抑制性シナプスのイオン過程の解析、小脳プルキンエ細胞の抑制作用の発見、小脳の運動学習機能の解明、シナプス可塑性長期抑制の発見。 久間 和生(きゅうま かずお) 三菱電機株式会社・役員理事、先端技術総合研究所・所長 一九七七年東京工業大学大学院博士課程電子物理工学専攻修了。工学博士。九二年三菱電機入社、中央研究所勤務。半導体基礎研究所第三研究部長、先端技術総合研究所ニューロ応用技術部長、半導体事業本部人工網膜LSI事業推進プロジェクトリーダ、先端技術総合研究所システム技術部門長を経て、二〇〇三年四月より現職。東京工業大学、慶應義塾大学、神戸大学などの客員教授を歴任。IEEEとOSAのフェロー。 専門は、光エレクトロニクス(光ニューロチップ、人工網膜LSI、半導体レーザ、光ファイバセンサ等)、ニューラルネットワーク、画像処理システム。 電子情報通信学会論文賞、映像情報メディア学会開発賞、櫻井健二郎氏記念賞、市村産業賞、大河内記念技術賞、R&D 100賞、全国発明表彰などを受賞。 著書に、『光ファイバセンサ』(オーム社/一九八六)、『ニューラルネットワーク』(コロナ社/一九九五)などがある。 大隅 典子(おおすみ のりこ) 東北大学大学院医学系研究科・教授 一九八八年東京医科歯科大学大学院歯学研究科修了。歯学博士。八八年同大学歯学部助手、九六年国立精神・神経センター神経研究所室長を経て、九八年より現職。二〇〇四年十月より科学技術振興機構CREST「ニューロン新生の分子基盤と精神機能への影響の解明」研究代表者を務める。 専門は、発生生物学、分子神経科学。 著書に『神経堤細胞』(共著/東京大学出版会/一九九七)、『人体発生学』(分担執筆、南山堂/二〇〇三)、訳書に『エッセンシャル発生生物学』(羊土社/二〇〇二)、『心を生みだす遺伝子』(岩波書店/二〇〇五)などがある。 乾 敏郎(いぬい としお) 京都大学大学院情報学研究科・教授 一九七六年大阪大学大学院基礎工学研究科物理系修士課程修了。京都大学文学部助教授、京都大学文学部教授を経て、九八年より現職。 専門は、認知科学・認知神経科学。現在はコミュニケーション機能の脳内メカニズムに関心をもつ。 日本神経眼科学会より若手奨励賞、電子情報通信学会より米澤ファウンダーズ・メダル受賞記念特別賞等を受賞。 著書に『Q&Aでわかる脳と視覚―人間からロボットまで』(サイエンス社/一九九三)、『言語科学と関連領域』(岩波書店/一九九八)、『運動と言語』(岩波書店/二〇〇一)、『階層ベイズモデルとその周辺』(岩波書店/二〇〇四)、『コミュニケーション障害の新しい視点と介入理論』(医学書院/二〇〇五)などがある。 高橋 良輔(たかはし りょうすけ) 京都大学大学院医学研究科臨床神経学(神経内科)・教授 一九八三年京都大学医学部卒業。八九年東京都神経科学総合研究所神経学研究部門・主任研究員。九五年医学博士。九五?九七年米国カリフォルニア州ラホヤのバーナム研究所・博士研究員。九九年理化学研究所脳科学総合研究センター運動系神経変性研究チーム・チームリーダー。二〇〇五年より現職。 主たる研究テーマは、神経変性疾患の分子メカニズム。 多賀厳太郎(たが げんたろう) 東京大学大学院教育学研究科・助教授 一九九四年東京大学大学院薬学系研究科博士課程修了。博士(薬学)。日本学術振興会特別研究員(京都大学基礎物理学研究所、ボストン大学神経筋研究所)を経て、九五年東京大学教養学部基礎科学科助手。二〇〇〇年東京大学大学院教育学研究科講師、〇四年より現職。九八年HFSP短期フェロー(カリフォルニア工科大学)、九九年科学技術振興事業団PRESTO研究員、〇二年SORST研究代表者、〇三年CREST研究代表者等も務める。 専門は、発達脳科学と生命システム論。 九三年国際バイオメカニクス学会Komor奨励賞、九五年計測自動制御学会生体生理工学シンポジウム研究奨励賞、〇二年中山賞奨励賞、〇五年第一回日本学術振興会賞。 著書に『脳と身体の動的デザイン―運動・知覚の非線形力学と発達』(金子書房/二〇〇二)などがある。 金澤 一郎(かなざわ いちろう) 国立精神・神経センター・総長 一九六七年東京大学医学部医学科卒業。東京大学医学部付属病院神経内科助手、ケンブリッジ大学薬理学教室客員研究員、筑波大学臨床医学系神経内科講師、同助教授、同教授などを経て、九一年東京大学医学部脳研神経内科教授。九六年には文部省学術国際局科学官(併任)。九七年東京大学大学院医学系研究科神経内科学教授、東京大学医学部付属病院長を経て、二〇〇二年東京大学を退官、東京大学名誉教授となり、国立精神・神経センター所長に就任後、〇三年から現職。宮内庁皇室医務主管(併任)、日本神経学会理事長。 研究領域は大脳基底核・小脳疾患の臨床、中枢神経系の神経活性物質の探索、神経疾患の分子遺伝学。 丹治 順(たんじ じゅん) 玉川大学学術研究所脳科学研究施設・教授 一九六六年北海道大学医学部卒業。同大学医学部生理学講座助手となり、脳における運動情報処理機構の研究に従事。七二年から米国NIHに留学。大脳運動野の研究に従事。帰国後大脳の高次運動野の研究を展開。東北大学教授(医学部生理学教室)、東北大学大学院医学研究科教授を経て現職。 専門は大脳の生理学、特に高次運動野と前頭前野の機能。 合原 一幸(あいはら かずゆき) 東京大学生産技術研究所・教授 JSTERATO合原複雑数理モデルプロジェクト・研究総括 一九八二年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。東京大学大学院工学系研究科教授、東京大学大学院新領域創成科学研究科教授等を経て、二〇〇三年より現職。東京大学大学院情報理工学系研究科教授(兼任)。 専門は、複雑系の数理モデリング、生命情報システム論。 貫名 信行(ぬきな のぶゆき) (独)理化学研究所脳科学総合研究センター病因遺伝子研究グループ・グループディレクター 一九七七年東京大学医学部医学科卒業。八〇年東京大学附属病院神経内科入局、八四年東京大学医学部助手に。八五〜八八年ハーバード大学Selkoe教授の研究室へ留学後、九四年東京大学医学部助教授となる。九七年より現職。 主な研究領域は、ハンチントン病、アルツハイマー病などの神経疾患の病態病因研究。 津本 忠治(つもと ただはる) (独)理化学研究所脳科学総合研究センター津本研究ユニット・ユニットリーダー 一九六七年大阪大学医学部卒業。医学博士。内科研修医を経て、大阪大学医学部助手となる。七五〜七七年西独(当時)のマックスプランク生物物理化学研究所に留学、帰国後、金沢大学医学部助教授。八〇〜八一年カリフォルニア大学バークレー校に留学。八三年大阪大学教授(医学部附属高次神経研究施設)、九九年大阪大学大学院教授(医学系研究科高次神経医学部門)を経て、〇五年より現職。また、〇五年より日本神経科学学会会長。 専門は、神経科学、特に視覚系の発達と可塑性。 |