文化財の保存と修復 10−博物館の役割と未来
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佐藤 禎一 東京国立博物館館長 1964年京都大学法学部卒業。文部省入省、文化庁次長、学術国際局長、官房長、事務次官、日本学術振興会理事長、ユネスコ日本政府代表部特命全権大使を経て、2007年より現職。政策研究大学院大学理事、OECD教育研究革新委員会理事、ユネスコ・教育計画国際研究所理事。 02年フランス共和国国家功労勲章オフィシェ受章。 三輪 嘉六 九州国立博物館館長/文化財保存修復学会会長 日本大学史学科卒業。奈良国立文化財研究所研究員、文化庁主任文化財調査官、東京国立文化財研究所修復技術部長、文化庁美術工芸課長、同庁文化財鑑査官、日本大学教授を経て、1998年より九州国立博物館設立準備室室長、2005年より現職。文化審議会文化財分科会専門委員、文化庁世界遺産特別委員会をはじめ、各地で文化財の保存・活用についての各種委員。99年から文化財保存修復学会会長に就任。 専門は考古学、博物館学、文化財学。 神庭 信幸 東京国立博物館文化財部保存修復課長 1977年東京都立大学理学部物理学科卒業、79年東京藝術大学美術研究科大学院修士課程保存科学専攻修了、97年博士(美術)。92年国立歴史民俗博物館情報資料研究部助教授、98年東京国立博物館学芸部保存修復管理官を経て、2001年より現職。文化財保存修復学会運営委員。 専門は文化財の保存科学、特に予防保存と修理保存。伝統と科学の融合的かつ実践的な保存手法として博物館における臨床保存学の確立に取り組んでいる。 森田 稔 京都国立博物館学芸課長 1978年広島大学文学部史学科考古学専攻卒業、80年名古屋大学大学院文学研究科考古学専門博士課程(前期)修了。神戸市教育委員会文化財課学芸員、神戸市立博物館学芸員、文化庁文化財部美術学芸課主任文化財調査官・文化財管理指導官を経て、2004年から現職。 専門は考古学、特に窯業史、金工史。文化財学。 三浦 定俊 東京文化財研究所名誉研究員 1971年東京大学工学部卒業、73年東京藝術大学大学院修了(保存科学専攻)。73年東京国立文化財研究所保存科学部研究員、保存科学部長、協力調整官、企画情報部長、副所長を経て、2008年退職。国際保存学会日本支部(IIC-Japan)副会長、文化財保存修復学会諮問委員等。専門は保存科学(物理計測)。 土屋 裕子 東京国立博物館文化財部保存修復課保存修復室主任研究員 1988年多摩美術大学美術学部絵画科(油画)卒業、94年東京藝術大学大学院美術研究科芸術学保存修復技術(油画)在学中にスペイン給費留学生としてスペイン国立マドリード・コンプルテンセ大学美術学部博士課程(絵画・絵画修復)在学、96年単位取得満期退学。97年東京藝術大学に学修士修了後、文化庁芸術家在外研修員としてスペイン国立文化財保存修復研究所(IPHE)にて約2年間の研修を経て、99年より現職。 専門は文化財保存学、特に油彩画の修理保存。現在は、収蔵品の修理保存全般に関わりながら、博物館資料の歴史性に注目、そのなかの日本近代洋画の足跡に興味をもつ。 日高 真吾 国立民族学博物館准教授 1993年東海大学文学部史学科日本史学専攻卒業。2006年博士(文学)取得。財団法人元興寺文化財研究所研究員を経て、02年より国立民族学博物館所属。 専門は保存修復。特に民族資料。現在は、博物館の危機管理や被災文化財の保存修復方法の開発に興味をもつ。 及川 規 東北歴史博物館学芸部主任研究員 1981年山形大学大学院工学研究科応用化学専攻修了、85年東北大学大学院理学研究科化学第二専攻博士後期課程中退、2005年東京大学にて博士号(農学)取得。宮城県高等学校教諭、マレーシア工科大学講師(文部省派遣)、東北歴史資料館技術主査、東北歴史博物館学芸部研究員、同副主任研究員を経て、06年より現職。 専門は、文化財保存科学、特に環境科学。現在は、文化財保存における木材揮発成分の作用全般に興味をもつ。 西浦 忠輝 国士舘大学イラク古代文化研究所教授/東京文化財研究所名誉研究員 1970年東京農工大学卒業。75年東京文化財研究所入所。修復技術部主任研究官、アジア文化財保存研究室長、国際文化財保存修復協力室長、国際文化財保存修復協力センター長代理、保存科学部長などを経て、2004年より現職。 専門は保存科学。現在は屋外文化財の環境、劣化と保存修復対策の調査研究を行い、多くの国際プロジェクトに参画。 ICOMOS(国際記念物遺跡保存会議)石造物国際専門委員。日本イコモス国内委員会理事、文化財保存修復学会運営委員、特定非営利活動法人文化財保存支援機構副理事長。 |